
組織全体の経営指標を、如何にして現場に落として実践&カイゼンするか、ということは、どこの組織でも大きな課題になっていると思います。今日は、サマーインターン中に経験した、患者満足度を改善するためのPDSAサイクルをご紹介したいと思います。
PDSAサイクルというのは、Plan, Do, Study, Actの4つの頭文字を取ったもので、人によってはPDCA(C=Check)と呼ぶこともありますし、S=See という記述も見たことがあります。まぁ、言葉はどうでもいいです。肝心なのは中身です。
今回のPDSA全体の流れはこんな感じにまとめられます。
PLAN
病院を運営するための重要な指標の1つとして「患者満足度」を使用することが病院全体の合意事項となっています。いわゆるBSC(Balanced Scorecard)の概念です。
Swedish MCでは、5つの評価ドメインと、それぞれに2個ずつの評価指標を設け、合計10個の指標で病院全体を運営しています。その中の1つが患者満足度です。
DO
毎月、患者満足度のデータを取ります。退院患者をランダムに選び、外部の業者を通じて患者の元にDMを送付します。回収、分析もその業者が行います。
月末にデータを締め切り、その月の分析がなされます。毎月の回収数がほぼ一定になるように、送付数がコントロールされています。
STUDY
今回私が関わったのがこの部分です。データをいろいろな切り口から分析し、どの部門がどのような問題を抱えているのか?具体的問題点は何か?それは何故か?を統計的に検証します。
もちろん統計データだけではわからない部分もあります。そこは、現場担当者との話し合いの上で、重要かそうでないかを決定します。例えば、質問文自体に問題がある場合もありますので、その場合は「PLAN」に話が戻ります。
今回は、総合満足度と強い相関があり、かつ評価が低い項目を上から5つ選び出しました。
ACT
最も重要なのがこの「Act」です。分析をするだけでは組織は何も変わりません。分析結果を具体的なアクションプランに落として、それを実行して初めて意味があります。
月に1度のQMT(Quality Management Team)で、患者満足度の低い部門の各担当者からそれぞれ90 Days Plan というものが発表されました。90Days Planには『私は今後90日で、この課題を改善するためにXXXとXXXをします』と書かれています。
それを見たCEO。「この11月までにする作業、どうして11月なの?10月中に出来るんじゃない?」さすが、CEO歴10年はダテではありません。鋭い指摘です。担当者も同意し、アクションプランは1ヶ月前倒しされることになりました。
この90Days Planは、月1回のこの会議などで、定期的にモニターされていきます。
アクションプランが診療の現場に反映されるところをもう少し見てみたかったのですが、ちょうどここで夏休みが終わってしまいました。残念。機会があれば、成果が出る頃を見計らって担当者に話を聞きに行こうと思います。
写真は Swedish Medical Center の入り口付近です。
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